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Android OneとPriori2の関連性

 

モバイルEXPO展以降に一切の進展がないPriori2(FXC-35も同様)ですが、Android Oneとの関連性について考察してみました。

Android Oneとは、Googleが新興国市場(まずインド)を開拓するために、Googleがターンキー設計や部品調達をバックアップし、共通プラットフォーム化することでNexusシリーズと同様に、Googleから直接ソフトウェアの提供が可能になり、そのコストパフォーマンスの高いハードウェアに、最新のAndroid OSを常に提供するというプログラムであり、最初にインドの3つの販社(Karbon, Micromax, Spice)に対し、それぞれ中国のメーカーがOEM供給することから始まっています。異なる3機種が上市されていますが、どれも外観以外はほぼ同じ仕様になっており、販売価格は変動してはいますが、ほぼ1万円強で横並びです。インドでの販路は、ソフトバンクが筆頭株主であることが明らかになったSnapdealや、Amazonインド、Fliokartといったネット通販で行われており、流通マージンを低減することにより最終販売価格を抑えているところは、中国のXiaomiなどと同等です。この低価格帯でありながら、Googleが直接ソフトウェアをサポートすることで、2年間は最新のOSへのアップデートが約束されている点はうらやましい感じがしますが、あくまでも新興国向けのプログラムであり、これが日本向けに周波数対応されて導入される可能性はないでしょう。日本は先進国なのであくまでもNexusが対象の地域です。

 

このプログラムにより、中国深圳市場では、Googleによる集中購買により、一気に4.5インチWVGAパネルを始めとするAndroid One関連部品の価格が暴落しました。これらの部品を流用して用意された4.5インチ機(Android Oneではない)の原価に惹かれて、持って来たのがPriori2だと思われます。Android Oneと部品の共通性は高いものの、Googleのプログラムとの関連はなく、Android5.0へのアップグレードどころか、nicoと同様に通常のリリースも難しいでしょう。4.5インチでこの仕様では、nicoとの棲み分けが不可能で、やはりAndroid Oneには惑わされず、Priori2は小型・低価格路線で進むべきではなかったかと思われます。

 

 

Android oneの主な仕様

太字*はPriori2との共通部品

SOC: MediaTek MT6582(1.3Ghz A7クワッドコア)*

メモリ: 1G/4G(アプリ用に2.27GB), microSDスロット(32GBまで)

OS: Android4.4.4(Android 5.0へのアップグレード予定)

通信: 2G/3G Dual SIM Slots, 2.4Ghz Wi-Fi, Bluetooth*

ディスプレイ: 4.5インチ(854x480 WVGA IPS)*

カメラ: 500万画素/200万画素*

バッテリー: 1700mAh(交換可)*

GPS: A-GPS対応*

搭載センサー: Gsensor/Proximity/Light/Compass/Magnetometer/Accelometer/Gyro

Karbon Sparkle V(インド)

外形寸法: 113x66x10.4mm/138g

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Micromax Canvas A1 AQ4501(インド)

外形寸法: 132x67x9mm/136g

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Spice Dream UNO MI-498(インド)

外形寸法: 132x67x9.15mm/138g

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